2024/08/03
このエントリは、基本的に社内向けに発しているものなのですので、社外の方がご覧いただく際には、その点をご留意ください。
成長にフィードバックは欠かせない
前提としてフィードバック(以下「FB」と表記)は成長に欠かせない。理由は、自分のことを客観的に認知することは難しいからだ。
たとえば、自分に不足しているのは知識だと思っていたら、本当は行動量が不足していた。自分に不足しているのは先見性だと思っていたが、本当はコミュニケーション頻度が不足していた。
なんてことは日常茶飯事だ。
自分で自分のことを客観的に認知することは、「自分はできている」と思っている人が一番危ないくらい、ほぼ全ての人が正しくは行えていない難易度の高いことである。
念のために言っておくが、僕自身も「50%くらいは認知できているかなぁ?」という所感を持っていることを付け加えておく。
上司は(根気強く)数多くのFBを与える
FBの語源はFEED(餌)をBACK(返す)から来ていて、まさに成長の餌である。
究極的に、他人を成長させることは不可能に近い。物理的には、神経も、筋肉も、骨もつながっていない他人の肉体を制御することはできない。
しかし、自らを成長させることは、神経も、筋肉も、骨もつながっている肉体を制御することなので可能である。
ゆえに、FBとは意訳すると「気づきという餌を与えること」である。しかし、上司がFBを与えたからといって、必ず部下がFBを受け止めてくれるわけではない。おそらく部下に影響を与えるFBは5%から20%くらいの確率だろう。だからこそ上司は、心は折れそうになるかもしれないが、根気強く数多くのFBを与え続けるのが仕事となる。
もちろん確率をあげる手法もあるので、それに関してはフィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術を参考にして欲しい。
部下の仕事はFBを獲得しに行くこと
もしあなたが成長をしたいと思っているのなら、上司のFBを待たずに自らFBを獲得しに行くのが良い。
前述の通り、成長するためにはFBの多さが基本となる。
もしあなたの上司が月に10件のFBを与えてくれるとして、月にもう10件を自ら獲得しにいけば、合計で20件となり、それはつまり成長確率が2倍になったことを意味する。
さらに、自らFBを獲得しに来る部下は、一言でいえば「かわいいやつ」となる。
ほとんどの上司は、「面倒くさいなぁ」とか「何度言わせるんだよ」とか、「なんて言えば前向きに捉えてくれるかな」なんてことを悩みながら、多大な労力をはらってFBをしている。
FBをする都度に、不貞腐れたり、心折れそうになったりしていると、「かわいくないやつ」とか「扱いづらいやつ」と感じて、月に10件あったFBが、月8件、月5件と徐々に減っていく。
一方で、「かわいいやつ」と思われると、月10件のFBが15件に増えたりするので、自ら獲得しに行ったFB10件をあわせると25件となり、かわいくないやつの5倍にもなる。
これを天才的に表現した画才の図がコレだ。
自らFBを獲得する手法について
では具体的に、どのようにして「自らFBを獲得する」のが良い方法と言えるか?
一番は、上司にFBされたことが改善しているか確認しに行くのが良い。
事例①
上:もっと事前準備をしっかりしてください
—– 一週間後 ——
自:その後、事前準備は十分にしている認識ですが合格点に達していますか?
上:及第点かな。
営業の事前準備は良いけど、社内スピーチは疎かだったと感じている。
自:なるほど!社内スピーチもですら事前準備をするのが一流のビジネスマンなんだ!
事例②
上:もっと他部署との連携をスムーズにしてください
—– 一週間後 ——
自:その後、他部署との連携は十分にケアしている認識ですが、合格点に達していますか?
上:連絡はマメになったけど、
他部署の後輩に上司顔した言葉遣いでは悪影響にしかならない
自:連絡頻度が最重要だと思っていたけど、連絡態度が問題だったのか!
BNG基準について
まずBNGメンバーは人一倍の成長を求めている者だと定義しているので、上記のように自らFBを獲得しようとしない者は、言動を改めるか、BNGを退出してください。
次に、BNGで部下を持つ者は、日本を元気にするエクセレントカンパニーを構築するために、数多くのFBを部下・同僚に提供してください。
精神的にはシンドイ時もあるかもしれませんが、それを乗り越えてエクセレントカンパニーを構築する意志を持たない人が上司となった場合、メンバーが被害者となるので、言動を改めるか、BNGを退出してください。