ぢろぐ~馬鹿が日本を元気にする

このブログは、「馬鹿が日本を元気にする」を理念に掲げ、 泣いたり笑ったり、ときおり本気で闘ったりしている、 BNGグループ代表 蔵元二郎の日々をつづる、ちょっと九州男児な日記である

抜擢はするな、抜擢なんか期待するな

time 2024/06/19

抜擢はするな、抜擢なんか期待するな

敢えて乱暴な表現をさせてもらいました。

正確には、以下の通りです。

 

管理監督者は、予備実績が不十分な抜擢をしてはならない。

登用される側は、ドラマのような抜擢を夢見てはならない。

という意図になる。

 

抜擢

多くの者の間から、優れた力をもつと認め、他は差し置いて特に取り立てること。

 

 

僕自身も、世間的に抜擢人事と呼ばれるようなことをやってきた。

 

パッと思いつくもので、以下のような例がある。

新卒2年目を関西支社の立ち上げ支社長に任命
(現:ネットプロテクションズ 取締役 秋山瞬 氏)

新卒1年目をCOO直轄の主力部門のマネージャーに任命
(故:ビズリーチ 元社長 多田洋祐 氏)

新規事業の実行責任者とし先輩社員数名の管理監督者に任命
(現:ラフール 取締役副社長 小梨明人 氏)

 

ただ、僕に言わせれば、いずれも「抜擢」なんかではない。

彼らには、任務同様の実績は無かったが、任務を達成するに相応しい予備実績が十分にあった

 

関西支社長を任せた秋山君は、学生時代からフルタイムのインターンで活躍していた。

学校にもスーツで行っていたので、友人にはサラリーマンとニックネームを付けられていた➡仕事が最優先の実績が3年以上あった。

内定者インターン時代に、チームマネジメントを経験し、ピープルマネジメントは体当たりであることを体得していた➡実際、2人目のメンバーを東京から連れていくときは、1ルームに同居し、24時間体制でチームビルディングを実行した。

新卒1年目にトップセールスも経験していたが、顧客は100%自分で開拓した顧客だった➡顧客は与えられるものではないことを知っていた。

他にも、公開するにはブラック企業すぎる予備実績が多数あった。

 

つまり、管理監督者は、抜擢候補者の些細な言動、姿勢、スケジュール、行動量、礼節、感情コントロール、すべての予備実績を見て判断しなければならない。

 

打てるバッターを4番にするのであって、4番にしたから打てるわけではない。

 

 

23年間も経営者をしていると、何度か「彼を抜擢してはどうだろうか?」という推薦に、「否!」と強く意見したことは何度もあった。

それはやはり予備実績が不十分だったからであり、その後の実績からも、厳しい判断は間違っていなかったと自信を持って言える。

勤怠が良くない、時間にルーズ、同僚部下に横柄、感情コントロールができない、役責以上の努力が足りない、勤務時間外の態度に課題がある、、、など、管理監督者として、逸材を見極めるために、実は目を光らせている(ただし、トボケたフリは徹底している)

逆に、妥協した甘い判断(予備実績が不十分な抜擢)は、ことごとく失敗した。一度も成功したことは無い。

それは当然だ。予備実績が不十分で登用するのは、運頼みの宝くじと同じだ。そう簡単に当たる訳はない。

 

 

抜擢される側の人は、これらの事実をしっかり認識することが大事だ。

ドラマみたいな抜擢なんてない。

 

運動部で言うなら、部室の整理整頓、用具を丁寧に使う、声出し、自宅での素振り、足腰の基礎体力、ユニフォームの着用姿勢、監督への態度、部活以外での学校生活、そして試合での実績。これら全部を見られている。

「抜擢された!」ではなく、「すべての予備実績を見てて頂いてたんだ」と思うのが自然なのだ。

 

逆に言うと、「なんで抜擢されないんだろう?任命されないんだろう?」と思うことがあれば、周囲のフィードバックを自ら獲得しに行くべきだ。

打率が3割なのに部室で煙草を吸っていれば登用はされないだろう。

本人が気づいていないが、グローブを叩きつける癖がある、ゴロのときに全力疾走しない、部活には遅刻しないがホームルームには遅刻している、みたいな無自覚の至らなさがきっとあるに違いない。

 

 

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プロフィール

蔵元ぢろ

蔵元ぢろ

鹿児島県出身。九州大学卒業後、大手金融機関にて採用・経営企画に携わった後に、ベンチャー企業にて新規事業の立ち上げに従事。 で、いろいろ経て。27歳で、ジェイブレインという会社を創りましたとさ。 34歳でBNGパートナーズを起業しましたとさ。気が付けば7社くらいのBNGグループになりましたとさ。つづく。