2024/08/03
ベンチャー企業界隈を見ていると、ルールが無い(少ない)ことを自由を勘違いしていると感じることがあるので苦言を述べさせていただきます。
自由とは厳しいルールの下に存在する。
ルールや規律が存在しないのは、自由ではなく無秩序である。
無秩序の世界では、強盗・窃盗・搾取など横暴な行為が繰り返されます。
私たちが求めるべき自由とは、
公正なルールの下で「自由に選択できるもの」と「自由(身勝手)に選択してはいけないもの」が明確であることです。
自由の長所は「人が持つ本来の能力を発揮する」ことです。
これは、公正なルール下で発揮されます。
いわゆる自由経済のような状態です。
逆に階層社会や社会主義は、能力発揮を妨げることが多いことを歴史が証明しています。
「頑張っても報われない」状態です。
なので、会社(組織)は、ルール・規律を明確にすることで「人が持つ本来の能力を発揮する」状況を作ることが求められます。
稟議規定を厳守し、レポートラインを整備し、評価を明確にするなど、公正なルール化での自由経済を実現することで個人と会社の成長を実現します。
組織によっては、これを怠ることが多々あります。
理由は2つあります。
1つは、ルールを定めることは非常に難易度の高い仕事であること。
起こり得る未来を細かくシミュレーションし、受け入れられるバグを計算しなければルールを制定することは出来ません。
2つは、精神的につらいこと。
公正なルールの下では、まさに泣いて馬謖を斬ることが起きます。諸葛亮孔明が泣いたように、それはエグゼクティブ(執行責任者)にとって心痛を伴うものだからです。
しかし、企業が社会を良くすることが目的なのであれば、避けてはいけません。
企業の目的は、難易度の高い作業を避けるためでも、心痛を伴わないためでもありません。
ルールを明確に制定し、厳守し、公正な自由によって「人が持つ本来の能力を発揮する」ことが企業成長には欠かせないのです。
ベンチャー企業界隈で、この勘違いをしている組織を見ると、老婆心ながら心配になってしまうことがあります。