2024/08/03
僕は、キャリアアップという言葉が嫌いだ。
というか、理解していないのかもしれない。
ちなみに、コトバンクで検索すると、以下のように表示された。
1.より高い専門的知識や能力を身につけること。経歴を高くすること。
2.高い地位や高給職への転職。
この「経歴を高くする」とか、「高い地位」って何のことなんでしょう?
まるで、企業が目的もなく「売上の最大化」や「利益の最大化」を追求しているようで、なんだかしっくりこない。
もちろん、売上や利益は最大化されるべきだと思うのですが、それはあくまで、理念やビジョンの範囲内においてだと思うのです。
例えば、BNGパートナーズで言えば「Every-ONE-Mission」というミッションステイトメントがあって。和訳すると「一人に1つの志を!」という意味なのですが。この目的に沿った中で売上や利益の最大化を図るわけですね。 この目的の範囲を超えると、ドラッガーさんが言うところの「経済発展はそれ自体が目的ではない」であったり、ビジョナリーカンパニー2で言うところの「針鼠の概念」に反することになる。
で、キャリアアップという言葉も、同じような現象を感じることがあるのですよ。
・そもそも理念やビジョンは?
・その範囲内(ドメイン内)で専門性や実現力を高める
というのが大事だと思うのですよ。
でも、実際には、以下の状況がほとんどだと思います。
理念やビジョンが無いので、将来、選択肢を狭めないために実現可能性の最大化を図る
え?
悪くないじゃん。
そう。
悪くないのです。
でも、それって先送りなんですよね。
悪くはないのですけど、専門家である人材業界の人がそれ言って、自分の目先の利益を追いかけるシーンをたくさん見てきたから、止めて欲しいのですよ。
だって、結局、国益なくして私益は成立しないですから。
だから、 「キャリアアップは良いですけど、それは先送りでもあります。最善の手段ではないですが、止むを得なければ選択しましょう。でも、理念やビジョンを確立する活動が根本的には必要です。キャリアアップの話をする前に、先に“人生を懸けてどんな貢献をしたいか?”を考えませんか?」 と言って欲しいのです。専門家なのだから。
いまはそう思う僕も、これまでのサービスの中で、必ずしも上記を貫けたと言い切れないのも事実です。
そんな罪滅ぼしや、恩返しも含めて、先日の 『エグゼクティブキャリア総研』設立および、設立記念シンポジウム開催のお知らせ に繋がるわけです。
ということで、最後は宣伝になる訳ですが(笑)
エグゼクティブサーチを12年続けてきて、世の中のズレている概念を少しでも正していきたいと思っています。
わずかではありますが残席もございますので、すべての知的労働者の方にご参加いただければ幸いです。
(伝えたいことの一例)
・エグゼクティブとは役職ではない、仕事への取り組み方だ
・キャリアとは職歴ではない、生き様だ
・活躍する人は年収アップや役職を目的にしていない
・むしろキャリアプランすら無かったりする
・何を手に入れるかより、誰にどんな貢献をするかが大事
・成長が目的になってはいけない
・成長が目的に置き続けた人の成れの果て
ま、メンバーが自由な人たちなので、僕が思っている事を超えて、いろいろな意見が飛び交いそうで、怖くもあり楽しみでもありますが・・・
ちょっとずつ、自分にできる貢献をしていきたいと思ってます。